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イ~ッって噛んだ時に下の前歯が見えてない子どもは要注意!【過蓋咬合とその原因について】

京都市中京区 丸太町駅から徒歩2分の歯科医院、団おとなこども歯科です。

今回は、「乳歯列期の過蓋咬合(かがいこうごう)の原因」について、わかりやすく解説していきます。

乳歯列期、つまり3歳から6歳くらいまでの間に、前歯のかみ合わせが深くなっている、いわゆる“過蓋咬合”が見られるお子様が近年増えている印象を受けます。実際にこの時期に咬合の深さに異常があると、永久歯列への移行にも影響を及ぼすことがあるため、早期の観察と対応が重要です。

この記事では、過蓋咬合の定義や、乳歯列期に見られる原因について、医学的な視点とわかりやすい例を交えてご紹介します。


過蓋咬合とは?

過蓋咬合とは、上下の前歯をかみ合わせたときに、下の前歯が上の前歯に深く覆われている状態を指します。一般的には、下の前歯が3分の2以上隠れるような咬み合わせを過蓋咬合と呼びます。

見た目だけでなく、下の前歯の歯肉を傷つけたり、顎関節に負担がかかる原因になったり、将来的に咬合性外傷や歯列不正を引き起こすリスクもあります。


過蓋咬合が起こる主な原因(乳歯列期)

乳歯列期の過蓋咬合にはいくつかの原因がありますが、近年注目されているのが「口呼吸」と「舌の低位(ていい)」です。以下で詳しく説明します。

1. 口呼吸と舌の位置の変化

本来、舌は安静時に上あご(口蓋)に軽く触れているのが正常です。この位置に舌があることで、上顎が横に広がる刺激を受け、健全に成長していきます。

しかし、口呼吸の習慣があると、舌は常に下がった状態、つまり下顎方向に位置するようになります。この舌の低位によって、次のようなことが起こります:

  • 舌が上顎に接しないため、上顎が横に広がらず狭窄する
  • 上顎が狭くなることで、V字型の歯列となり、スペース不足や歯列の乱れを招く
  • 舌の力で下顎を前に押し出す力が不足し、下顎が後方・上方に回転(時計回り)しやすくなる
  • 下顎の回転により、前歯のかみ合わせが深くなり、過蓋咬合を形成する

つまり、口呼吸によって舌が低くなり、上顎の発育が妨げられるだけでなく、下顎の動きにも影響して「咬み合わせが深くなる=過蓋咬合」になるのです。

2. 鼻閉(鼻づまり)と姿勢の変化

アレルギー性鼻炎や扁桃肥大などで、鼻呼吸が難しい子どもが増えています。慢性的な鼻閉があると、呼吸を楽にするために口呼吸になりやすくなります。

さらに、鼻がつまっていることで頭を前方に突き出すような姿勢(前方頭位)になりやすくなり、それに伴い下顎が後退しやすくなります。

このような骨格の成長方向の変化が、結果的に咬合の深さを助長し、過蓋咬合につながるケースがあります。

3. 咀嚼力の低下・食生活の変化

現代の食生活は、やわらかい食べ物が中心になりがちで、噛む回数も少なくなっています。噛む力が弱いと、顎の発育が促されず、下顎がしっかりと前に成長しないことがあります。

その結果、上の前歯に下の前歯が深く入り込む形で過蓋咬合になってしまうのです。


その他の要因

  • 指しゃぶりや爪噛みなどの悪習癖
  • 舌小帯の短縮や口唇閉鎖不全
  • 遺伝的な骨格的特徴

これらも乳歯列期の咬合に影響を及ぼし、過蓋咬合を引き起こすことがあります。


過蓋咬合が与える影響

乳歯列期における過蓋咬合は、見た目の問題だけではありません。以下のような悪影響をもたらすことがあります。

  • 永久歯列への移行時に不正咬合を引き起こす
  • 顎関節への負担や違和感
  • 下顎前歯の歯肉を傷つける
  • 舌の動きが制限される
  • 発音や摂食嚥下機能の障害につながる場合もある

そのため、過蓋咬合は「そのうち治る」と安易に考えるのではなく、専門的な評価と対応が求められます。


どう対応すればよい?

当院では、乳歯列期の過蓋咬合について、まず原因を丁寧に評価し、以下のような対応を行っています:

  • 口呼吸・舌位・姿勢などを確認し、必要であれば耳鼻科との連携を図る
  • 舌や口唇の使い方を改善するためのMFT(口腔筋機能療法)を導入
  • 咬合誘導や必要に応じたマウスピース型装置(プレオルソ、マイオブレースなど)を提案
  • 食生活・咀嚼習慣の見直し指導

まとめ

乳歯列期に見られる過蓋咬合は、口呼吸や舌の位置、鼻づまり、咀嚼の問題など、さまざまな生活習慣や機能的な要因によって引き起こされることが多くなっています。

早期に発見し、習癖の改善や必要なトレーニング、咬合誘導を行うことで、将来的な不正咬合を予防することが可能です。

お子様のかみ合わせが気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

京都市中京区 丸太町駅から徒歩2分の歯科医院、団おとなこども歯科でした。