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40、50代からの歯ぐき下がり対策
京都市中京区 丸太町駅から徒歩2分の歯科医院、団おとなこども歯科です。
40代・50代になると「歯ぐき下がり」を自覚する方が一気に増えます。
鏡を見ると歯が長く見えたり、冷たい物がしみたり、隙間に食べ物が詰まりやすくなる…といった症状は、歯周病や加齢、噛みしめ癖などが背景にあることが多く、放置するとむし歯や歯周病の進行を早めてしまいます。今回は、歯ぐき下がりの原因と今日からできる対策についてまとめます。
■ 歯ぐき下がりが起こる主な原因
① 歯周病
40代以降で最も多い原因です。歯周病は痛みなく進行し、歯ぐきの骨が少しずつ痩せていきます。その結果、歯ぐきが下がり、歯が露出して知覚過敏が起こりやすくなります。
② 強すぎるブラッシング
「しっかり磨こう」と力任せに磨いている方ほど要注意。過度な圧は歯ぐきを押し下げ、歯面も削れてしまいます。
③ 噛みしめ・歯ぎしり
40代・50代は仕事や家庭で負担も多く、無意識の噛みしめが増えがちです。歯や歯ぐきに大きな力がかかり、歯ぐき下がりの進行につながります。
④ 加齢による歯ぐきの後退
年齢とともに歯ぐきの弾力が低下し、自然と下がることもあります。
■ 今日からできる歯ぐき下がり対策
◎ 1:正しいブラッシングに変える
歯ブラシの硬さは必ず「やわらかめ」または「ふつう」を選び、力はボールペンで紙に字を書く程度が目安です。
歯ぐきの境目を優しく磨くことで、炎症を抑えやすくなり進行予防に繋がります。
◎ 2:歯周病の定期検診を受ける
歯周病はセルフケアだけでは完全に防げません。40代・50代の方は3〜4ヶ月に一度の定期検診がおすすめ。歯石除去・歯周ポケットの管理で進行を大きく抑えられます。悪くなってから来院されることが多いのですが、悪くなってからでは進行していることが多く、歯を残せなかったり、治療の選択肢が少なることもあります。症状がない時から受診する習慣で予防していただくことが最善です。
◎ 3:噛みしめ・歯ぎしり対策
原因が噛みしめの場合、マウスピース(ナイトガード)が非常に有効です。保険適用で作れて、歯ぐきや歯への負担を大幅に軽減できます。長年の嚙みしめや歯ぎしりの影響で歯の根元の部分に力がかかり歯が欠損して、しみてしまう場合もあります。
◎ 4:知覚過敏ケア
歯ぐき下がりに伴うしみは、知覚過敏用の歯磨き粉や歯科医院でのコーティング処置が効果的です。「しみる=むし歯」のこともあるため、早めの相談が安心です。
◎ 5:歯肉の下りへの「再生治療」
歯茎下がりが大きい場合は、移植や再生材料を使った歯ぐきのボリューム回復治療も検討可能です。ケース選択は必要ですが、見た目の改善効果は高めです。
歯茎だけでなく歯周病で骨が溶けている場合は、歯茎下の歯槽骨の再生治療を行うことがあります。歯槽骨を再生するために、歯茎を切り骨に直接再生する薬剤を入れて骨の増生を促す外科治療をすることもあります。これも診断させていただき適応であった場合にそのような治療を選ぶことがございます。
■ まとめ
40代・50代の歯ぐき下がりは「加齢だから仕方ない」と思われがちですが、実際は対策次第で進行を止めたり、症状を軽くすることができます。
早めに原因を特定し、正しいケアを続けることが何よりの防御策です。
歯ぐきの下がりや知覚過敏が気になる方は、いつでもご相談ください。
京都市中京区 丸太町駅から徒歩2分の歯科医院、団おとなこども歯科


